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・25/02/24
温泉旅行
 群馬の伊香保温泉行ってました。
温泉はいい、肉体的にも精神的にも癒してくれる。
私的未踏の血が知的好奇心を満たしてくれる。

・1日目
 バス停からの街の様子。

いい感じに田舎。
標高高めなだけあって雪が残っていて厚着しても肌寒い。
冬の温泉街を肌で実感できてテンションが上がる。
宿泊先前のバス停に降りたのですがチェックインまでまだ6時間あるのでまずは石段街まで移動。
一日目も余す事なく観光をする為に朝一のバスに乗る、それが俺のやり口よ。


 そして進行方向には完全に凍結した上り坂。
こんな道をスリッポンで歩いたら命がいくつあっても足りやしない。
が、しかし。

 去年湯川温泉で酷い目にあったので靴に装着するタイプの靴底用滑り止めスパイクをご用意。
伊香保の氷恐るに足らず…歩き心地悪いし今抜けた歩道以外凍っていないのでこのスパイクは用済みに。
来た道を戻る時も道路向かい側の路肩は雪積もってないのでそっちを歩けば良いので本当に用済みに。
パージして今回もう使う事はないだろうとバックへ放り込む。
…だがこの判断が翌日牙をむくとも知る由もなかった。


 やってきました石段街。
365段の階段と道中連なる商店街。
この独特な街並みは他にない独特な雰囲気があって面白い。

食事処、お土産屋、射的、甘味処が至る所にある。
階段の直線上だけでなく脇道も商店街になっている。
400年前からあるこの石段街と頂上の伊香保神社、風情と趣きがある。
登り切った先にある神社の脇にある甘味処に目を奪われるがまだ昼食前なので我慢。
でもこの登り切って疲れた体とマイナスの気温で冷え切った体に熱々のおしるこは染みるでしょうね。
でも我慢、昼食に行きたい店があるので我慢。


 トンカツのお店四季彩。
石段街上り始めの所にあるお店で、看板を見て行こうと思ったんですよ。

ヤクz…サンドウィッチマンもおススメしていますからね!

ハイカラな外観から近代的な店内を予想していたのですが昔ながらのアットホームな内部に不意打ちを食らう。
カウンター席では経営者親子三世代がマッタリしていて、都会じゃそうそう目にかかれない懐かしさに心底嬉しくなったね。
メニューはうどん、そば、トンカツ料理。
様々なカツ料理がありますがソースカツ重を頼んでみる。
群馬の和豚もち豚というのを使っているようで、どんな味なのか楽しみ。
値段は1500円、観光地価格でまぁそんなもんでしょう、夕飯はバイキングなのでちょっと腹満たせる量あればいいか。
そんな軽い気持ちで料理を待っていたのですが―。

でけぇ!
超大盛とかそういうのではないのですがトンカツが想像していたよりもかなりデケェ!
細長く作られたカツの太さが太巻きみたいなサイズ、それが三つ上に乗ってる。
完全にナメていた、1500円、観光地価格、そんなんじゃあない。
こんな巨大なトンカツ、しかもブランド豚、惜しみなし妥協なし手加減なし。
食感は――柔らかい、ムチムチしてやがる、肉汁が凄い。
脂身控え目で良い部位を使っている、これが1500円?嘘だろ…観光地価格なんかじゃないあまりにもリーズナブル。
大量入荷大量消費しているノーブランド豚使っているチェーン店だってこんな価格で出せやしない、どうなってるの。
噛むごとに溢れる肉汁、濃くて深い味わい、うっすらとある脂身の甘み、香ばしいカツの衣とソースのうま味。
旨すぎる、圧倒的豚のパワー、米が千切りキャベツがさらに美味しさの相乗効果を生む。
ショウガの漬物でリセットされる口の中、そしてかっこむ豚と米、極上のうま味のループ、無限コンボ。
良かった…すげぇ良かった、海原雄山のような解りやすいレビューはできないけど兎に角良かった。

帰りにお店のお婆さんにみかん貰いました、美味しかったです。

 今回の旅の記録は箇条書き程度に留めるつもりが、あんな美味しい店にであっちゃあ語らねばなるまいて、熱く語らねば。
石段街を降りてチェックイン時間まで充ても無く散策。
おもちゃと人形自動車博物館に頭文字Dのとうふ屋とハチロクの再現展示物があると聞いていたので
良い時間潰しになると行きたかったのですが、バスが土日にしか出ていないとの事で今日は断念。
3、4時間潰すのに上り下りの雪道往復10km徒歩はキツい。
なので目に留まった施設をぶらぶら見ていく。
・徳冨蘆花記念文学館
蘆花の小説は読んだことないので見ても楽しめまい。
なので後でyoutubeで朗読動画を見てある程度知ってから明日行く。
・竹久夢二伊香保記念館
有名な美人画の人ですが全くわからない…。
自分の学の無さを嘆きつつ今回は保留、入館料も高いし。(知らないすぎて名前から女流作家だと勘違いする始末)
・ハワイ王国公使別邸
なんだこれ、まぁいいやとスルー。
後になって見聞を広める為に行っておくべきだったなと少し後悔。
折角の旅行なんだし知らない所はどんどん飛び込んでいくべきでしたよね、暇してたんだし。

 石段街近くに見晴台温泉街なるものがあるようでそちらにも足を運んでみる。
近場に二か所もそういうスポットがあるなんて豪華ですね、温泉街なんてなんぼあってもいいですからね。


…なるほど、旅館以外ほぼほぼ潰れてるじゃねえの…。
昔は賑わっていたんだろうなと思いを馳せつつ奥まで進むと境澤稲荷神社を発見。

稲荷神社なのに狐がいないのは少し寂しいな…。

いるじゃねえの!
いっぱいいるじゃねえの!

 良い時間になったのでホテルへ移動。

伊香保グランドホテル。
ええ今回も伊藤園系列です、お金がない旅行好きの強い味方伊藤園グループ。

館内は和のテイストたっぷり。
ホテルが日本家屋という訳ではなく、あくまでもアミューズメントな和の内装なのですが私こういうのに目がなくて。
言ってしまいますねこんな言葉。「wow..."Zen"...」
泊まる部屋はこんな感じ。

部屋に椅子と机がある、パソコンで編集作業したい私はそれだけで大満足。
風呂トイレも広くて綺麗で素晴しい。
早速パソコンをセット。

今回ACアダプターの代わりにPD対応64W充電器を導入。
ACアダプタは旅行に持っていくには大きすぎるんでこれは良い買い物をした。

 風呂。
夕食前に温泉!

本館大浴場、伊香保の温泉は赤茶色の黄金の湯。
特に特異な臭いもなく丁度いい温度ですごく入りやすい。
高すぎない水温でじっくりゆっくりと浸かれる。
もっと熱くなりてえなというときはサウナもあるので助かる。

 食事
バイキングで内容は伊藤園はどこも同じもの作ってるなというラインナップ。
しかし目玉は小型の鍋に好きな具材入れて自作鍋作れるキャンペーン中。
スープはキムチと豆乳とアゴ出汁。
美味しい、どれも美味しい、何杯も作っちゃう。

もう少し早く誘って頂けたら…。

・二日目
 近くにロープウェイがあるとの事なので行ってみる。

まぁ…明日でいいか。

 石段街最上部の伊香保神社のさらに奥まで登った先に何かがあるようなのでそこを攻める。
手持ちは財布とスマホとイヤホンのみ。
スパイクは置いて来た、特になくても困ることはなさそうだからな。
youtubeで徳富蘆花の朗読動画を流しながら石段を登り、その先の山道を登り、とにかく上り続ける。


文体が面白いな、物語の掴みの上手さが凄い。
面白いストーリーから人生観に繋げていく話の作り方は流石文豪。
良い話を聞きながらだと辛く険しい凍った山道を歩くのが苦ではなくなる。

…悪ぃ、やっぱ辛えわ。
長い階段、上り坂、熱くなってジャンパーを脱ぎながらようやく山頂まで到着
山頂にはかなり立派なスケートリンクがあるが平日ということもあってか客はおらず。
高台から見える景色は絶景。

暫くベンチに腰掛けながら景色を楽しみつつ火照りを冷ます。

ここよく見たらロープウェイと到着点じゃないですか。
そっか、こんな所に続いてたんだ。

やりきった、そんな気持ちいい感情が突き抜ける。
でも…こっから歩いて戻るのか…悪ぃ、やっぱ辛えわ。

上りは気にならなかった凍った道が下り坂で牙を剥く。
蓄積される足への負担、神社まで降りきる頃には変な感じになる膝。
時間はまだ13時…さてもう少し歩くか。

 神社の裏道から伊香保露天風呂なる所への道に通じている様子。
それなりの道のりなのでそこへ寄ってみる事に。
上りも下りもない緩やかな渓谷沿いをのんびり歩く。
ぽつぽつと店があるのですが、廃墟や冬季休業中ばかり。

地域猫ヨシ!

20分ほど歩き続けて露天風呂へ到着。
入る予定がないので店の前の休憩室で一息。

朝からずっと歩き続けていたのでようやく休める。
おしるこ缶が五臓六腑に染みわたる。
懐かしい健康チェックマシーンがあったので折角なのでやってみようと思うも使用禁止の張り紙、残念。
休憩所横にラドン発見の碑と源泉地が覗けるドーム。
ラドン…なんでラドン?

ラジウム鉱石から出る気体の事をラドンて言うんですか、勉強になる。
帰り道に飲める温泉スポットを発見。
どんな味かな、刺激的な味かな?

色は透明、どことなくヌルっとした舌ざわりで、生の茸を頬張ったような風味…。
マズイ、圧倒的にマズイ…マズいです…。

途中の道で謎すぎる看板を発見。

めちゃくちゃファンキーなビールショップ。
今飲むのは辛いのでまたの機会に。
ふと、普段散歩で使っている楽天チェックポイントを起動してみる。
この辺り公園が多いしポイント貰い放題じゃあないか?
500メートル圏内にチェックポイントがあるって表示されている、マップ!マップ!

500メートル先に行くだけで明日になっちまう――――!

 石段街を降り切った所で良い感じに徳富蘆花の朗読動画を聞き終えたので
徳冨蘆花記念文学館へ移動。

明日来ます。

 ホテルへ良い感じの時間に戻り食事前に風呂。
別館の黄金の湯館はホテルにある大浴場ではなく完全な温泉施設でバーや土産屋ゲームセンター休憩室マッサージ店があってわくわくする。
漫画コーナーもあり覗くと沢山の子供が漫画を読みふけっていた。
そうだよね、子供は温泉街とかクソつまらないものね、解るよスゲー解る。
ホテルとは別の施設ですがホテル利用者なら入浴無料。

完全な温泉施設…の割には湯舟の数や面積はさほど広くないな?
黄金の湯は本館大浴場に比べ温め。
しかし露天風呂は中々に良い温度。
マイナスに近い気温の中熱い湯舟、これは気持ちがいい。
夕焼けと雑木林を眺めながら、ペンギンの像を眺めながらの露天風呂最高です…なんでペンギン?
寒空の下歩き続けて凍えた細胞が、疲労した筋肉が、熱い湯舟が染み込んでゆくような圧倒的癒しの時間。
風呂上りに夕食まで少し時間があるので休憩室にて小説を読む事に。
良い小説から極意を見出したい、そんな思いでねころがりながら活字を見る事数分。

クソ疲れた体で温泉入った後寝転がったらね、耐える事なんてね。

・三日目
チェックアウトを終えおもちゃと人形自動車博物館へ。

親愛なる隣人!親愛なる隣人じゃないか!
地獄からの使者、スパイダーマッ!
入場料は1300円。
中に入ると熊…熊…熊!

大量のテディベアと様々な作者のプロフィールが展示されていて…あんま興味ないんだよね。
上司に勧められて来たけどもしかして自分には合わないハズレスポットか?車も興味ないし。
そう思っていた時期が、俺にもありました。

クマー!スポットを抜けるとそこには昭和の街並みが。
すごい、三丁目の夕日の世界に入り込んだみてーだ。
トタンの壁に貼られた滲んだポスター、懐かしい看板、籠った音声。
スマートボール、駄菓子屋、街頭テレビ。

駄菓子屋に売られている懐かしい昭和のオモチャ、子供のころまだそういう店が残ってて見てるだけで心躍った記憶がよみがえる。
もうこのコーナーだけでも来た甲斐を感じる、すごく良い。
アイドルやプロレスラー、木製のオモチャ等懐かしい展示物を抜けて射的コーナーに。
射的の他にレトロなガジェットとゲームが展示されていてこれまた私の時代のものばかりで懐かしい。

ん…ん…んんー?なんでレゲーコーナーにPS2やPSPのUMDが?
PS2は25年前、PSP21年前のハード。
…認めたくないものですね、若くない故の時代認知の歪みというものは。

射的は1回オマケしてもらって6発中5発命中景品5コ、どんなもんだい。
二発は逸れて後ろの壁で跳ね返って狙ってない景品ふっとばすラッキーだったけど、どんなもんだい。

頭文字Dの豆腐屋。
すげぇ、原作読んだこと無いけどスゲェ力の入れようよ。
読んだ事無かったのでマガポケで序盤無料分読んだんですが滅茶苦茶面白いですね。
この後古いアメリカを再現したクラシックカーコーナー、昭和の映画のポスター群、錆びれた街の車屋の再現、池の亀、江戸時代の人形、等々
中々見ごたえのあるコーナーが沢山あり、入った時に感じた不安を完全に払拭できる楽しいひと時を過ごせました。
トイレに行くのも忘れるくらい楽しめました、トイレいってきます。

トイレまで展示物があって細部まで楽しませてくれる。
個室を覗くとそこにも銃が飾っており、感嘆の声を漏らす、尿は漏らさない。
ところで個室の扉に貼っている注意書きはマジなのか何かのシャレなのか。


 温泉街にバスで戻りその足で徳冨蘆花記念文学館へ。

記念品や写真と共に蘆花の伝記が展示されているコーナーにて彼の人生を追慕する。
父や兄を逆恨みし、悶々とした日々を送り、妻や女中に急にキレる様はまさに面倒くさいオッサン、悲しきモンスター。
離婚の危機、突然説明もなく飛び出す知らないペンネーム、目覚める宗教観、美的百姓を自称。
とんでもねぇな、やはり文豪はそういう人間が多いのか?と何とも言えない気持ちになりながら読み進め、
とうとう彼の人生の幕を閉じる頃には涙腺が緩む事に。

 死ぬ間際まで多くの人を巻き込み我儘を言うがそれでも多くの関係者に愛され、
一時は離婚の危機までいった妻にも生涯愛され、なんかこう愛されるオヤジだったんだなと暖かい気持ちになる。
代表作の不如帰、こんど自分で読んでみよう。

 今回特にアクシデントもなく湯を楽しみ観光を楽しみ食を楽しめた伊香保温泉。
皆さんもどうですおススメ。

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